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出版文化に尽くした嶋氏と花筐文庫
明治から昭和を生き、印刷業王となった粟田部出身の嶋連太郎は、出版業界への貢献のみならず公共事業へも資を投じ、日本の学術や文化貢献に尽くした人物です。1901年、「三秀舎」を創立、当時でもトップクラスの印刷所に育て上げ後に東京印刷工業組合理事に就任するなど、近代印刷業界を牽引しました。14歳で後にした郷里粟田部への思いも深く、学校建設や郷土史の保存に貢献し、また1936年には図書館「花筐文庫」を建設・寄贈。当時としては贅をつくした鉄筋コンクリート2階建ての文庫は、戦後高度経済成長期まで地域文化の拠点として息長く愛されました。 |