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2010年07月09日

蓮(はす)の歌

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 蓮・ハス、はハス科の多年生水草で仏の花のイメージ、釈迦は生れたときハスの上を七歩あるかれたといわれている。また、れんこんは食用に。ハス、古くは万葉集にハチスの名で出てくる。「勝間田(かつまた)の 池はわれ知る 蓮(はちす)なし 然(しか)言ふ君が 髭(ひげ)無き如し---婦人(をみな)」

 あなたに髭が無いのを知っているくらい、奈良のあの大池にはハスはないと知ってますよ、この嘘つき、と皇子に婦人からの返歌。ハスの花弁のような柔らかい会話。花が散った後の台が蜂の巣に似ているところからハチスと言われたそう。早朝にもかかわらず蓮池の周りに既に10人以上のカメラマン、時間とともに増えていく。「白蓮のひらくをきゝてさまよえるこの暁のすがすがしけれ」と言う歌があり、昭和の始め頃、ハス開花時に音がするのか学者による観察研究会があったとか、無音との結果が出たみたいだが、早朝冷えた空気の中、切れるように美しいハスの中に立てば、「ひらくをきゝてさまよえる」は名文であると肌で感じることができる。古事記にも帝が童女を嫁にするとの約束を忘れてしまい、女は老女になって「日下江(くさかえ)の井入り江の蓮(はちす) 花蓮 身の盛人(さかりひと)ともしろきかも」日下江の入り江に美しく咲くハスのように、若い人達がうらやましい。再開した帝はおおいに哀れんだそうだが、この話は「花筐」の物語にどこか似ているところがある。早朝6時半、花はす公園、三度目にしてようやく多くの大輪のハス、そしてカメラマンの方達と出会う。

http://www.awatabe.com/fukui/hasu/lotus/

投稿者 sensyu : 2010年07月09日 23:44

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