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2010年08月04日

仏御前の滝

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落つる涙を押さへて、今様一つぞ歌うたる

 細く長い階段を一歩また一歩、登り行く、そこに平家物語の世界が開ける。平清盛に翻弄された妓王と仏御前の称名、滝の音となりて人の生き方を今に問いかける。

 仏御前は福井県九頭竜の仏原ダムに沈んだ仏原栃沢の生まれ、滝の名称は仏御前がこの滝で顔や髪を洗ったからだと伝わる。清盛入道をひと目で虜にした御前の美しさは、この滝の美しさと重なり容易に想像できよう。荒島岳からあふれ出る落差100メートル、3段の滝は水量も豊富に流れ落つ。帰り階段ですれ違った方一人、仏御前の世界へ憧れてとお見受け。

仏も昔は凡夫なり 我等もつひには仏なり
いづれも仏性具せる身を 隔つるのみこそ悲しけれ

仏御前の滝、動画で(40/sec)

投稿者 sensyu : 2010年08月04日 10:59

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