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2007年01月27日

越前の裁き

 韓国ドラマを数多く観ていると、あるパターンに気づく。社会的には出世物語を賛美し、恋愛では三角関係で最後誰かが身を引くという姿を美化しているようなものが多い。ドラマによく出てくる社内でのあれこれは、昔になるがNHKの「若い季節」を思い出す。分かりやすく、ドラマの中に没入しやすいところが人気の秘密かも知れないし、外国のドラマだからと少し離れて余裕の姿勢で観ることができるからとも言える。好きだからこそ身を引くという姿は人間だけが持つことのできる高尚な感情だと思うが、この話は大岡越前のお裁きにもあったような気がする。お奉行の前で二人の女が子供の手を引っ張り合う話だが、痛がる子を見て思わず手を離した女を本当の母親と裁いた奉行はやはり名奉行だと今では感心している。この話を聞いたのは小さな子供の時だった。その時話を聞いていて自分の手が痛く感じた記憶がある。ほんとうの母親なら痛くてもいいから負けないで離さないで欲しいとおぼろげに思ったものだ。愛する人の苦しむ姿を見たくないという感情は教えられて持つに至るのか、それとも持ってこの世に生まれてきたものなのか、よく話題になる延命治療などにも繋がり少し時間を割いて考えてもいい。頭の中では大岡越前も遠山の金さんもごっちゃであり、大岡越前は何故越前なのか福井との繋がりなどなどまだハッキリと分からない私では、なかなか「一件落着~!」とはいかない。

投稿者 sensyu : 2007年01月27日 16:49

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