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2007年03月05日

井の中のかわず

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 "大都会"粟田部という文を目にし、朝から大笑いさせていただいた。もちろん"大都会"はユーモア。なるほど外からは粟田部もそのように見えるのかと妙に感心した。しかし笑われようが、ここで生まれ育った者にこの町はとてつもなく大きい。複雑に絡み合う人間関係や路地の津々浦々まで続く町並みの完全な把握など未だにできていないし、結局できずじまいで終わると思っている。住んでいる者にはそういった意味での複雑さがよく判っているだけに、人とかお店とかの紹介なども簡単にはできないものだ。SNSでもいい日記を目にした。「物事は有ると思えば有る、無いと思えばない」禅問答みたいな感じで般若心経などをベースにして丁寧に解説してあったものが目についた。人の行動半径など知れたもので、一生のうち行かないところの方が断然圧倒的に多いと思う。「井の中のかわず大海を知らず」と言ってしまえばそれまでだが、


 
 井のカワズにとってはこの井戸こそ正に有るのであって、その他の世界は人が有るというから有るんだろうといった認識程度というのが本音かも知れない。西洋ではこれに似た諺に「一度も村から出た事のない者は自分の村の鐘つき堂しか見たことがない」と言うのがある。このところの金属高騰の余波は消防の半鐘にまで及び鐘を見たことが無いという時代がくるのかも知れないと笑えない。さてカワズと言えばカエル。このかえる君が年々減ってきているそう。カエルは田の害虫を食べてくれる大事な生き物で、減少すれば生態系に大きな影響が出るとか。あぜ道などにあるコンクリートの側溝壁が問題とか、やはり人間の仕業であるようだ。小さなかわいい緑色のアマガエル手の平に乗せて遊びませんでしたか。

ふる井戸のかわずに雪なしふる日差し
 

 

投稿者 sensyu : 2007年03月05日 02:38

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