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2007年03月28日

お呼びでない

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 植木等さんの訃報はある意味親を無くしたような感覚がある。それほど多感な時代に大きな影響を受けたということになる。無責任、はいそれまで、と言いながらも底に流れる熱い人情はあの時代にしか無いものであったと思う。あまりに激しく合理化していく世の中で、どうにもついていけない感覚とのずれがスーダラ節を生み出していき、いい意味での緩衝剤となった。植木さんのすごみは実は晩年にあったように思う。ドラマなどでの年配の役はどうにも芸というよりその人そのものが出ていたように思うし、深く顔に刻まれた年輪は大変な説得力を持っていた。おおいに笑わせてもらい、また大いに人生の厳しさを教えてもらったような気がする。「お呼びでない」いつ笑おうか身構えて待つ楽しさは常に家族の団欒の中にあった。


投稿者 sensyu : 2007年03月28日 14:42

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